2022/08/06
人生初の地磯へ釣りに行ってきた。
蜂に追われながら20kgを背負って山道を3時間。磯場で野営。自分の排便を持ち帰る。ウンコでハチガラが釣れる。。。
久々に冒険らしい冒険ができて非常に満足した1泊2日だった。

昼頃に自宅から出発して、オロロンラインを走り石狩湾に面する磯場を目指した。
いつもの通り自転車釣行。
さらに野営の工程があるので荷物は多め。
リアキャリアにはオルトリーブのパニアバックに調理道具やツエルトなどの生活道具。
反対側にはモンベルのスノーシューバッグにパッキングした釣具類。
背中にはパックラビットの背負子にフローティングベスト等軽いものを詰めて身体負荷がかからないように携行した。
装備一覧(一部)
- 背負子(Pack Rabbit)+ドライバッグチューブ30L(montbell)
- RBB ゲームベストⅡ(リバレイ)
- ロッド クロスフィールド XRFS-835M-MB (AbuGarcia)
- リール SAHARA C5000XG(SHIMANO)
- BIKE Paratrooper (MONTAGUE)
- バックローラークラシック(ORTLIEB)
- ハンドルバーバッグ (FAIRWEATHER)
- スーパーライト・ツェルト2 ロング (アライテント)
荷物で何が一番重いのかというと、絶対的に「水分」だ。
そのため、今回の釣行は水を自宅から携行していかなかった。
重量が重たくなれば、それだけペダルを漕ぐ体力が必要であり、軽くなれば体力の余裕が生まれる。だが、脱水状態となっては元も子もない。
夏のアドベンチャーは、自分の体力と補水量にとても気を使う。
今回は、
オロロンラインに沿って北上していったのだが、水分補給は途中のコンビニでガブ飲みして荷物を増やさないように気をつけた。
これなら、荷物も増えずに水分補給もできる。
しかし厚田をすぎるとコンビニもなくなっていくのである程度の携行を許して脱水症状にならないように気をつけてペダルを漕いで行った。
ちなみに、野営時については
今回のポイントは沢がいくつかあることが事前にわかっていたので、空の水筒だけを携帯しアルコール燃料を多めに持っていき沸かして飲用にすることを想定した。
北海道の沢についてよく聞く話だが、沢の生水を飲むとエキノコックスに感染すると言われているので、結局沸かさないと沢の水は飲めないので浄水器を持っていたところで意味がないように思う。

ポイント到着、食料調達
途中でコンビニで休憩をはさみつつではあったがポイントへ続く山道入り口までの4時間。
重い荷物を背負って急勾配な斜面を蜂から逃げたり転げ落ちながら山道を歩くこと3時間。
合計7時間もの時間をかけて、命からがら、ようやくポイントの磯までたどり着いたときの感動は思わず跪いて雄叫びを上げるほどだった。
本当に辛かった。
着いた時には日没の時刻になってしまっていたので、早々と釣りの準備に入って食料調達をしなければならない。
とりあえず、パックロッドを組み立ててテキサスリグを組んだ。
ブラスのバレットシンカーにテキサスフック。
ワームは大きいのから小さいものまで試してみたが、どうにも遠投するにも遠浅で魚信が出てこない。
もう少し先まで投げることができれば漁船が入ってきたりしていたので駆け上がりになるのだろうかと想像したが、日程中はずっと向かい風になっている予報だったので難しいだろう。
さらに言えばそこまで投げることができれば今時期は高水温でアイナメも沖の方にいると思うので狙うことができたが、悔しい状況が続くことが想定できた。
しかし、セッティングに関しては現状できる最善ではあったので、今回は初めて磯に来て釣りをするということもあり経験を積むことが大事だろう。
気持ちを切り替えて楽しむことにした。
結果としては一応、日が暮れる頃までは頑張ってみたが、小さいあたりは一度だけあったものの、やはり遠浅なので大物は沖に出張中のようだ。
早々に諦めて、投げ釣りに切り替えて待ちの釣りをすることにした。
針が11番のカレイ仕掛けに塩鯖をつけて、水深3mは無さそうなポイントにぶっこむ。
これで釣れてくれなければ今夜のご飯のおかずはない。
しばらくして、ぶっこみ仕掛けを回収すると15cmのガヤがついてきた。
これには今まで全く釣れる気配がなかった事もあって、嬉しかった。
しかし、
あんだけ頑張って重い荷物を背負って3時間も山道を歩いて来たのに今回の釣果はこれで終わるのか。。。
と思うと、やはり煮えきらない。
そんなことを考えながら明日の朝食用に活け〆をした。

それから、
寝床を確保しようとツエルトを建てようとしたが、下が砂利でペグも刺さらなくて困った。
非自立式テントのツエルトはペグが打てる土の場所や、ロープを渡せる樹林帯のような環境下だと軽くて便利だが、舗装された路上や公園、砂浜といった場所だと使い物にならない。
自立式のテントも所持しているが、山道を歩くことを考えて荷物を軽量化した結果持ってこなかったのだ。
仕方がないので、背負子を頭側に置いて顔の空間を確保し寝袋のような形で夜を過ごすことに落ち着いた。
段々と風も強くなり、危険を犯してまで夜に磯を歩けるほど経験値も少ないので大人しくラジオを聞きながら寝た。
風が強くて投げれない釣れない
翌朝、
昨日釣ったガヤで味噌汁を作って朝食にした。
あまり道民は食べないらしいが、15cm以上の個体であれば食べるところもギリギリあるし、汁物にすると全部食べれるようになって脂も乗っているので美味しく食べられる。
刺し身や焼き物で調理するには20から25cm以上の大きさがほしいが、磯などのノンプレシャーな環境では大きい個体がひそんでいることが多い。貴重なタンパク源になる。
のんびり準備をしていると、船が二隻やってきた。
近くの漁港からやってきたのだろうが、何が捕れているのだろうか。
ブイは浮いていなかったので籠の回収でもないし、ボート釣りの人達だったのだろうか?
わりと沖の方でもなく近いところで作業をしていたので、やはりあのあたりに駆け上がりがあって魚影も濃いのではないかと想像する。
しかし、そこにキャストできないので
再び昨日と同じ岩を登って足元から探ってみるも何の反応もなく、漁船とは離れて遠目にジグやテキサスリグを投げてみようにも風も強くて潮も早くてルアーもブッコミもできなくてほぼ詰んだ。
正直なところ、こんな場所まで来ることができただけでも満足感は得ることができたし、今日の天気も午後からは下り坂になるとの予報だったので、昼前には帰ろうかと思い始めていた。
うんこでハチガラを釣る
しかし、ガヤをたった一匹釣っただけでは流石に情けないという理由と、余っていた塩鯖も使い切りたかった理由もあって、最後の最後にゴロタの隙間で穴釣りをすることにしてみた。
タックルはショアジギのセッティングそのままだったので、リールにはPEラインを巻いていて穴釣りをするには不格好ではあったが、拠点まで戻ってサブロッドとリールを取り出すのも面倒だった。
もうこれで反応もなかったらこのポイントには何もいない。
もしくは時期が悪すぎた。
と、半ば諦めながら海に沈む岩の隙間にウンコの形をしたブラクリを落としていく。
最近Amazonを眺めていてオモシロイと思って買ってみたオルルド釣具の「うんコルドA」というブラクリだ。
先程、朝食を食べたあとに野でビニール袋に産み落としてドライバッグに仕舞った本物を携えた私にぴったりじゃないか。
もしかしたらウンが着いているかもしれない。


本当に何も釣れないだろうと思いながら、ウンコブラクリを落としていくと中々大きい反応が竿の先から伝わってきたではないか。
うまく合わせて、岩に擦れて切れないように引き上げてみると、まさかのアイナメ。サイズは小さいが今回の目的は”一応”釣ることができた。
もう一度同じ穴に塩サバを落としていくとまだまだあたりがある。
これまで全くあたりもなかったので楽しくなってきた。
何度か高切れさせたりしたが、再度挑戦すると型が良いハチガラ(オウゴンムラソイ)が釣れた。
お土産に持って帰ろうかと思ったが、自分で針を外して足元の隙間に頭を隠して隠れて逃げたので今回は諦めることとする。
その後もしばらく穴釣りに勤しんでメバルなどを釣って楽しんでいたが、再度PEが擦れて高切れしたところでお開きとした。
荷物を片付けて、降りてきた崖を登り返して帰りも3時間ほど林道を歩き登山道まで戻ってきた。

帰宅後、足の爪が半分剥がれる
帰ってきたときに気がついたが、今回の釣行中はずっと、足に違和感、というか少し痛みを感じながら歩いていた
どうやら足袋のサイズが合っておらず、靴擦れで両足の親指にダメージが蓄積されて半分剥がれかけている状態になっていたようだ。
私は好んで足袋を使い始めたのは自転車、山、磯、どんなフィールドでも対応し易くて軽量化できるのがメリットだと思っていたが、サイズ調整には苦戦する事となる。
今回の釣行は夏枯れということもあり、いいサイズのアイナメは出てくれなかったが、初めてハチガラを釣ったので嬉しかった。
しかし、ポイントまで歩いた山道も厳しく、重い荷物を背負って3時間歩いたリスクに対して得るものは少なかった。
道中でプライヤーやサングラスや失くしたものも多かったし、足袋で足の爪を半分剥がしてしまったのもあって、むしろマイナスかもしれない。
だが、この経験で磯での動き方や釣れるポイントの絞り方などがわかるようになった。
とりあえず、足のサイズにあった足袋を探したいとおもう。